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コラム - Monthly Column

Column会社を変える!組織活性化4つのツボ

第1回

組織の根っこを作る価値観の共有

ビジネスコーチ株式会社
 取締役
泉 一也

2007.09.14 Update

ある飲料会社の営業部長が嘆かれました。

「泉さん、聞いてくださいよ。
期初の会議で、私が『今期、売上目標3億円やるぞ!』と声高らかに
呼びかけても、部下たちは静まりかえっているんです。
一昔前は、ガッツポーズをしながら『オーッ!』といったものです。
やる気を引き出すには、どうしたらいいものですかね・・」

部長の嘆きへの答えはこうです。

部下の方たちは、売上目標の達成が仕事への“動機付け”になっていないのです。
つまり、売上目標を達成することに、心から面白みを感じてないのです。

そのように営業部長に伝えると、
「営業マンとして失格ですね。心構えを教育しないとイカンですね。」
という返事が返ってきました。

さて、本当にそうでしょうか?
売上目標の達成に面白みを感じるよう“心構え”を教育することは
ベストな選択でしょうか?

私は、ベストどころか逆効果だと思います。
さらに、部下の心が離れていく結果になるでしょう。
なぜなら、価値観の押しつけになるからです。

価値観の押しつけは、「私が正しい、君は間違っている」という
相手を否定するメッセージが伝わります。
個性を大切にして育てられた人は、否定されて心構えが変わるといった
ことはほとんどありません。
つまり、否定されて「何くそ、いつか見返すぞ!」と動機付けがされる
『巨人の星』的ハングリー人材はごくわずかなのです。

私は営業部長にこう提案しました。
「部長は普段言われてますよね。『今は消費者の価値観が多様化している、
我々はそれに答えないといけない、マーケットインの発想が大事だ』
この考え方を部下のマネジメントにも活用されてはどうですか?」

価値観とは、何に動機付けされるかというツボです。
肩が凝ったら、頭のツボを押すと治る人もいれば、足の裏のツボを押すと治る人も います。

部下を十把ひとからげにして、一つのツボをぐいぐいと押せば動いた時代は終わりました。
今は、個々が持つ多種多様なツボを発見しながら、やる気を引き出していく
そのプロセスにどれだけ工夫するかなのです。

売上目標の達成は一つのゴールだとしても、そこに到達するまで
どの道をどのように通っていくのか、その道筋は一つでなく、無限にあります。

その無限の選択肢から、自分達が心から進みたいと思える道筋を発見する過程を、
部下と一緒に作り上げること。その作り上げる“場”に部下を参画させるのです。
それが、組織の価値観になります。

まずは、部下の話を聴く。そして同じ目線で共に語り合うこと。
業務上の話は一旦横においておき“何を大切に仕事をしたいのか“仕事を通して何を得たいのか”
自分自身のこと、会社のこと、お客さんのこと、世の中のこと、家族のこと、
楽しく熱く対話をする。

その時間をどれだけ濃く、密にとるのか、それが組織の根っこを作る価値観となるのです。

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講師Profile

泉 一也

ビジネスコーチ株式会社 取締役
100社以上の企業において、組織活性化のコーチング実績を持つ。「言えない問題は何ですか?」と問いかけながら、本音の対話を巻き起こし、組織に眠る『本気』のエネルギーを引き出す。彼の本音でぶつかるガチンコ精神は、頑固職人の父親譲り。著書に「企業病に効く!ビジネスコーチング」(総合法令出版)ソフトブレーン社「プロセスマネジメント大学」の専任講師を務める。

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