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企業事例 - Case Study

CASE 03連合組合の教育事例

流通(協同組合)

連合グループ全体の人材育成

パルシステム生活協同組合連合会 人事本部 人事部部長 岩元一豊様

2007.10.15 Update

社会環境の変化が激しく消費者ニーズも多様化しており、予測を立ててもその通りにはいかない時代です。この時代の動きに柔軟に対応するべく、地域社会の発展や全国の生協運動の発展に寄与しているパルシステム連合会では、「ここにしかない価値の創造」という理念の実現に向けて、2004年から人事制度の改革に着手しています。 今回は、生協組合員組織をどのように再構築していくのか、そのために取り組まれている人材育成とはどのようなものなのか、人事本部の岩元様にお話を伺いました。

Q1.今後の事業運営において、課題となっていることはありますか?

「ここにしかない価値」の創造を目指して他社との差異化を目指す

パルシステム岩元様

社会環境が激変する中、今後パルシステムが事業を進め理念を実現していく上で、生協運営や活動をどのように再構築していくかが最大の課題となっています。

一般的な流通業とは異なり、生協活動は、組合員の出資、運営、利用という3つの原則から成っているのが本来の姿です。自らの生活をより良いものにしていくための組織として組合員は商品を利用するだけなく、積極的に生協運営に参加してもらえるような機会を作り、ロイヤリティを高めていくことが、今後ますます重要になってくると思います。


現在、組合員参加の運営が形式的なものとなっている生協が多いのが現状ですが、我々は、組合員の一人ひとりが志を高く掲げ、「パルシステム」というブランドのもとに難しい分野にも積極的に取り組んでいくという環境をつくることが、他の生協との差異化になると考えています。
そのために従来の考え方や枠組みに捉われず、今の時代に対応した、「ここにしかない価値」の創造の実現を目指しています。
このようなことを背景に、2004年から「ここにしかない価値」を創造し続ける職員集団にしようという目標のもと、人事制度の改革にも着手しました。


Q2.人事制度の改革とはどのようなことですか?

「人づくり」と「職場づくり」による育成型の人事制度

第1の目的は、主体的に仕事に取り組める職員を育成する「人づくり」です。
具体的には上司・先輩・同僚とのコミュニケーションを密に取り、自分で半期ごとに目標を設定して、主体的に目標達成や自己啓発に取り組む人。そして、パルシステムで働いていくことの意義を見出せる人を作りたいと考えています。我々はメーカーでも宅配業者でも、たんなる流通業者でもありませんので、新しい設備への投資や技術力を養うというよりも、一人ひとりの発想力や達成意欲、また決めたことを継続して出来る人材といった、自分らしいキャリアを創り上げることができる人を育成・支援していきたいと思っています。


第2の目的は、いきいきと活力ある職場風土にしていく「職場づくり」です。
一人ひとりが持つ働きがいや目標、あるいは価値観を仲間同士で理解し合い、その上で組織全体の理念や方針、部門目標などを皆で共有することでお互いの信頼とコミュニケーションを深めていき、結果的に「ここにしかない価値」がさらなる発展に結びつくと考えています。
これが、育成型の人事制度の土台となっています。

Q3.具体的な人事制度ではどのようなお取り組みをされていますか?

グループ全体の人材育成への新たな取り組み

2005年より、役員・職員、組合員はもちろん、生協にかかわる生産者や様々なパートナーなどを含めて、グループと事業モデル全体での人材育成の機関として「パルカレッジ」を開講しており、中・長期的視点から人材育成・教育研修をすすめています。これはパルシステムの業務品質の向上に大きく貢献すると考えています。それぞれの分野の専門能力、マネジメント力を持った人材、総合的な組織経営能力のある人材の育成を強化することを目的にしており、特にリーダー育成を重点的に実施しています。


また、2007年9月からは、ネットワークを活用した情報共有、知識教育の場となるラーニングプラットホームとして、「パルカレッジ・ネット版」も導入しています。就業時間内だけでなく、自宅学習や自己啓発など、いつでもどこでも学習することができるので、自主性を持って考え、行動する個人を育成していくのに適している学習環境だと思います。現在は、職員のみで実施していますが、将来的には、全国の組合員が参加できるポータルサイトとして、新たなチャネルを確立することができると考えています。

Q4個人を育成することで、事業活動にどう活かされていくとお考えでしょうか?

地域再生には「協同」が大切

パルシステムの事業活動の中で一番注力しているのが地域再生を目指した地域戦略をつくることです。今後の日本の社会では、人と人との助け合いや連帯、つまり実行を伴った「協同の社会」が重要性を増してきます。我々は、地域における新たな人間関係・コミュニケーションづくりに、生協運動がどう役立つかを常に考えています。例えば、地域密着型のコミュニティーを創るために、人が交流、学習、運動ができる場を提供したり、団塊世代を中心にシニア世代に対応した、雇用のしくみを提供することなどです。


そのような取り組みを具現化するには、当然「人」が基盤となります。我々は、パルシステム組合員個人が自主的に活動や運動ができるインフラを整えていかなければならないと考えています。その手段として、教育体制におけるネットワーク環境は今後期待できるのではないでしょうか。

会社プロフィール

パルシステム生活協同組合連合会

1都8県の10の地域生協が、組合員の生活文化の向上を目的に設立した事業連合組織。会員生協の委託を受けて、商品・システム・基幹物流を軸とした業務を運用。

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